“えんむ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
烟霧36.4%
煙霧27.3%
魘夢27.3%
怨夢9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
想像は、直覚、常識、単なる要求の表面をつゝんでゐる烟霧えんむのやうなものであることを考へなければならない。
エンジンの響 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
そのうちに、飛行機のすがたも、煙霧えんむのなかにとけてしまって、やがて見えなくなった。ただエンジンだけが、つづいてはげしいうなりごえをたてていたが、それもいつしかとおくになってしまった。
人造人間エフ氏 (新字新仮名) / 海野十三(著)
夜になると、それが幻視錯覚になつて、とうとうしまひには魘夢えんむになつて身を苦しめる。死や、とぶらひや、墓の下の夢ばかり見る。たまにはいつもと違つて、生きながら埋められた夢を見る。
怨夢えんむはすでに去ったるも、怨夢の去りしまどあなより世界は白き視線を投げて彼が顔をさしのぞけり、力なげに戸をあくれば、天は大いなる空を開きて未明より罪人を捜しおり
空家 (新字新仮名) / 宮崎湖処子(著)