“うつうつ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
鬱々85.0%
欝々15.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
祐天僧正の弘経寺にあった時かさねの怨霊を救った事、また境内の古松老杉鬱々うつうつたる間に祐天の植付けた名号みょうごう桜のある事などが記されている。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
鬱々うつうつとして、いまにも何かはじまりそうな気分である。金剛寺門前町は、危機をはらんだまま、表面しずかに風にまかせている。
巷説享保図絵 (新字新仮名) / 林不忘(著)
紀州灘きしゅうなだ荒濤あらなみおにじょう巉巌ざんがんにぶつかって微塵みじんに砕けて散る処、欝々うつうつとした熊野くまのの山が胸に一物いちもつかくしてもくして居る処、秦始皇しんのしこうていのよい謀叛した徐福じょふく移住いじゅうして来た処
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
繻子じゅすとゆうぜんいりのかんこ縮緬の腹合せの帯をしめ。けんちゅうのくろき羽織をきたるみなりゆかし。勤は日ごろ欝々うつうつとしてたのしまざりしも。この活ける花をみては。
藪の鶯 (新字新仮名) / 三宅花圃(著)