“うえぼうそう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
植疱瘡33.3%
種疱瘡33.3%
種痘33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今じゃあ種痘しゅとうと云いますが、江戸時代から明治の初年まではみんな植疱瘡うえぼうそうと云っていました。その癖が付いていて、わたくしのような昔者むかしものは今でも植疱瘡と云っていますよ。
半七捕物帳:56 河豚太鼓 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
医者の方であの男は打捨うっちゃっておけねえ男なんだよ、今でこそ種疱瘡うえぼうそうといって誰もそんなに珍らしがらねえが、あれを和蘭オランダから聞いて、日本でためしてみたのは、高島が初めだろうよ。
大菩薩峠:17 黒業白業の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
胎毒たいどくですか、また案じられた種痘うえぼうそうの頃でしたか、卯辰山うたつやまの下、あの鶯谷うぐいすだにの、中でも奥の寺へ、祖母に手をひかれては参詣をしました処、山門前の坂道が、両方森々しんしんとした樹立こだちでしょう。
菊あわせ (新字新仮名) / 泉鏡花(著)