“いりえ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
入江95.5%
4.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その上綾瀬川あやせがわその他支流や入江いりえなども多く、捜査範囲は非常に広い地域にわたり、如何いかな警察力を以てしても、余りにも漠然ばくぜんたる探し物であった。
魔術師 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
いや、必ずしも一首残らずわからなかつた次第ではない。「日のした入江いりえ音なし息づくと見れど音こそなかりけるかも」
変遷その他 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
われは佇立ちよりつしてアマルフイイのいりえを憶ひ起しつゝ、目を轉じて身邊を顧みれば、波のもて來し藻草と小石との間に坐して、草畫を作れる男あり。
眞に是れ一の夢幻界なり。いりえに沿へる拿破里のまちは次第に暮色微茫の中に沒せり。ひとみを放ちて遠く望めば、雪を戴けるアルピイの山脈氷もて削り成せるが如し。
白帆懸けたる大舟小舟は、しづかに高き家の軒を並べたるガエタのいりえに進み入る。