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いであそ
されども
是れぞの
跡もなく、
唯うか/\と
物おもふらしく
或時はしみ/″\と
泣いて、お
前樣いつまで
是れだけの
月給取つてお
出遊ばすお
心ぞ、お
向ふ
邸の
旦那さまは
あり/\
隱してお
出遊ばすのは
見えすいて
居りますし、さあ
私の
心はたまりません、
一つを
疑ひ
出すと
十も
二十も
疑はしくなつて、
朝夕旦暮あれ
又あんな
嘘と
思ふやうになり
其やうに
仰せ
下さりましても
私にはお
返事の
致しやうが
御座りませぬと
言ひ
出づるに、
何をと
母が
顏を
出せば、あ、
植村さん、
植村さん、
何處へお
出遊ばすのと
岸破と
起きて