“いつまつ”の漢字の書き方と例文
語句割合
一抹100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かのゲエテの希臘ギリシヤと雖も、トロイのたたかひの勇士の口には一抹いつまつミユンヘンの麦酒ビイルの泡のいまだ消えざるを如何いかにすべき。歎ずらくは想像にもまた国籍の存する事を。(二月六日)
が、その間のなんとなく一抹いつまつの危機をはらんでいるような沈黙は、戸外で荒れ狂う吹雪ふぶきうなりを明瞭はっきりと聴かせて、いっそう凄愴なものにしてしまった。法水はようやく口を開いた。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)