“あきぐるま”の漢字の書き方と例文
語句割合
空車100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
老婆の、ふ、ふ、ふと云うような笑声があざけるように聞えた。外へ出たところで空車あきぐるまが来た。彼はまずその事で旅館やどやへ往って朝の食事をしてから会社へ往こうと思った。
港の妖婦 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
が、しばらくそうしていても、この問屋とんやばかり並んだ横町よこちょうには、人力車じんりきしゃ一台曲らなかった。たまに自動車が来たと思えば、それは空車あきぐるまの札を出した、泥にまみれているタクシイだった。
お律と子等と (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
「よかつたら、車にのりなされや。空車あきぐるまだで、ええに。」
良寛物語 手毬と鉢の子 (新字旧仮名) / 新美南吉(著)