靄の彼方もやのかなた――現代風俗描写への待望――――げんだいふうぞくびょうしゃへのたいぼう――
心忙しい気もちから脱れて、ゆっくり制作もし、また研究もしたいと年中そればかりを考えていながら、やはり心忙しく過ごしています。そんならそれで、その心忙しい程度に何か出来るかと申しますと、一向何もかもハカどらないのには、自分ながら愛想がつきます …