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『花は勁し』
ふりがな文庫
『
花は勁し
(
はなはつよし
)
』
青みどろを溜めた大硝子箱の澱んだ水が、鉛色に曇つて来た。いままで絢爛に泳いでゐた二つのキヤリコの金魚が、気圧の重さのけはひをうけて、並んで沈むと、態と揃へたやうに二つの顔をこちらへ向けた。うしろは青みどろの混沌に暈けて二ひきとも前胴の半分し …
著者
岡本かの子
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
文字種別
新字旧仮名
読書目安時間
約37分(500文字/分)
朗読目安時間
約1時間1分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
生
(
き
)
尾
(
ひき
)
弄
(
いぢ
)
精舎
(
アベイ
)
暈
(
ぼ
)
丹花
(
たんくわ
)
呪禁
(
まじなひ
)
金目
(
かなめ
)
均衡
(
つりあ
)
寵
(
ちよう
)
模
(
うつ
)
濃厚
(
しつこ
)
黯
(
くろ
)
開
(
あ
)
花活
(
はないけ
)
少時
(
しばらく
)
夜壺
(
ナイトポツト
)
和
(
なご
)
吽
(
うん
)
余所
(
よそ
)