角材かくざい)” の例文
鞄の中には杉の角材かくざいと見えるものが四本と、新聞紙と見えるものが十四五枚とが入っていることは、さっき調べたとおりであった。
鞄らしくない鞄 (新字新仮名) / 海野十三(著)
のきには、四寸の角材かくざいに、上下に三本ずつ墨黒ぐろと太い線を引いた棒が、うやうやしく立てかけてある。棟上げの縁起えんぎ物だ。まん中に白紙を巻いてしめ繩を張り、祝儀しゅうぎの水引きが結んである。
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
圓鋸機ゑんきよき帶形鋸機たいけいきよきのほとりには、角材かくざい鐵材てつざいやまごとく、其他そのほか空氣壓搾喞筒くうきあつさくぽんぷ電氣力發機等でんきりよくはつきとう緻密ちみつなる機械きかいより、銀鑞ぎんらう白鑞はくらう、タールづな、マニラづな縫糸ぬひいと撚糸よりいと金剛砂布こんがうしやふ黒鉛こくゑん氣發油きはつゆう白絞油はくかうゆう
決して角材かくざいや古新聞紙は入れなかったといいます。つまり賊は、博士の鞄とそっくりの鞄を用意し、その中に角材を入れて、二重鞄と同じ位の重量とし、博士の鞄とりかえるつもりだったらしい。
鞄らしくない鞄 (新字新仮名) / 海野十三(著)