“定斎屋”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
じょうさいや42.9%
じょさいや42.9%
じょうざいや14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
定斎屋じょうさいやの金具の音がのんびりと橋を渡って消えてゆくと、近くの武家の塀内で、去年の秋から落ち葉を焼くけむりが、白くいぶったままこの部屋の端にまでたゆって来ている。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
うるさく病む眼の邪魔になって、蝙蝠こうもりがおちこち飛び交していた。薬売の定斎屋じょさいやが、宣伝の薬筥くすりばこかんの鳴りを止めてしずかに帰ってゆく。
美少年 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
定斎屋じょうざいやかんの音だの、飴屋のチャルメラだの、かんかちだんごのきねの音だの、そうしたいろいろの物音が、幾年月を経たいまのわたしの耳の底にはッきりなお響いている——それらの横町を思うとき
浅草風土記 (新字新仮名) / 久保田万太郎(著)