鹹川しほかは)” の例文
汲水場くみづに立つ湯上りの素肌しなやかな肺病娘の唇を嗽ぎ、気の弱い鶩の毛に擾され、そうして夜は観音講のなつかしい提灯の灯をちらつかせながら、ゐびを隔てて海近きおきはた鹹川しほかはに落ちてゆく。
水郷柳河 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)