香枕こうまくら)” の例文
髪を洗い、くしを入れ、丈より長く解捌ときさばいて、緑のしずくすらすらと、香枕こうまくらの香に霞むを待てば、鶏の声しばしば聞えて、元結もとゆいに染む霜の鐘の音。
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)