食付くつつ)” の例文
さうかと思ふと易断うらなひに非常な興味をつてゐる。石龍子せきりうし尾島某おじまなにがしを大いに崇拝する。代助も二三度御相伴しようばんに、くるま易者えきしやもと食付くつついて行つた事がある。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
「昔々」と云へばすで太古緬邈たいこめんばくの世だから、小指ほどの一寸法師いつすんぼふしが住んでゐても、竹の中からお姫様が生れて来ても、格別かくべつ矛盾むじゆんの感じが起らない。そこであらかじめ前へ「昔々」と食付くつつけたのである。
澄江堂雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
三千代は兄と此二人ふたり食付くつついて、時々池のはた抔を散歩した事がある。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)