“領元”の読み方と例文
読み方割合
えりもと100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
真紅まっかになった面をあげて、キラリと光った眼に一生懸命の力を現わして老主人の顔を一寸見たが、たちまちにしてくずれ伏した。髪は領元えりもとからなだれて、末は乱れた。
雪たたき (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
そして踏み脱いでいた布団を、又領元えりもとまで引き寄せて、あごうずめるようにして、又寐入る刹那には、おぼろげな意識の上に、見果てぬ夢の名残を惜む情が漂っていた。
青年 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
よ、よ、と雪江さんが掛声をして障子を明けようとするけれど、かないのを、私は飛んで行って力任せにウンと引開けた。何だか領元えりもとからぞくぞくする程嬉しい。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)