雫石しずくいし)” の例文
所は陸中りくちゅうの国である。盛岡から西へ六、七里も行くであろうか。雫石しずくいしと呼ぶ村に入る。そこから更に進むと間もなく御明神ごみょうじんの村に達する。
陸中雑記 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
法水の友人で、胎龍と並んで木賊とくさ派の双璧と唱われた雫石しずくいし喬村の家が、劫楽寺と恰度垣一重の隣にあって、二階から二つの大池のある風景が眼下に見える。
後光殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
またこれも同じ山の麓の雫石しずくいしという村にはこんな話もあった。
山の人生 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
風俗といえば御明神ごみょうじんのことが想い出されます。雫石しずくいしに近く、山を越えればもう羽後の田沢湖に出ます。この村に見られる女の風俗は世にも珍らしいものであります。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)