随身ズヰジン)” の例文
旧字:隨身
随身ズヰジンがそれである。随身は又、仕へてゐる王族・貴族によつて、資人又は、帳内とも言うた。要するに、本体は、宮廷の舎人として考へられる。
古代人の思考の基礎 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
門跡に事へた候人は、音読してこうにんとも言うたが、元はやはりさむらひゞとで、舎人とねりを模した私設の随身ズヰジンである。
国文学の発生(第二稿) (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
過ぎたるは、猶及ばざるが如しで、中門廊の場の、随身ズヰジンキヨをとらせての登場・退場など、此が、頼朝と、政子との間の子だらうか、と思はれる位でした。
芝居に出た名残星月夜 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)