陰晴いんせい)” の例文
魚津うおづより三日市みっかいち浦山うらやま船見ふなみとまりなど、沿岸の諸駅しょえきを過ぎて、越中越後の境なるせきという村を望むまで、陰晴いんせいすこぶる常ならず。
取舵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
陰晴いんせい定りなき感情の悲天の下に、或は泣き、或は笑ひて、茫々ばうばう数年の年月をけみせしが、予の二十一歳に達するや、予が父は突然予に命じて、遠く家業たる医学を英京竜動ロンドンに学ばしめぬ。
開化の殺人 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
白糸の滝の陰晴いんせい常ならず
七百五十句 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)