除夕じょせき)” の例文
明治十年丁丑の年毅堂は慶応以後十余年間の詩文稿を編して梓刻しこくに取りかからせた。自叙の日附には明治丁丑除夕じょせきとしてある。叙に曰く
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
度朔山上の章桃樹下に百鬼を簡閲し、道理なくみだりに人の禍害をす鬼を、荼と鬱と、葦縄で縛りて虎に食わす。故に県官常に臘除夕じょせきを以て桃人を飾り、葦索をれ、虎を門に画くとあり。
除夕じょせきの作に「家家家裏合家歓。児女団欒笑語親。底事寄居蕭寺客。梅花併影只三人。」〔家家家裏合家ノ歓/児女団欒笑語ノ親/底事なにごとゾ寄居ス蕭寺ノ客/梅花影ヲあわセテ只三人ノミ〕
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
十二月除夕じょせき枕山は再び長谷川昆渓と相携えて池の端の松源楼に歳をせんした。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)