関内かんない)” の例文
高みから見る横浜関内かんないの、街々まちまちの灯ははなのようにちらめいて、海の方にも碇泊船ていはくせん燈影ほかげが星のようにあった。
朱絃舎浜子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
その日とは、姿を変えた石秀せきしゅうが、北京府の関内かんないへ、首尾よく潜入しえた当日なのだ。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そこから野毛橋を渡り、土手通りを過ぎて、仮の吉田橋から関内かんないにはいった。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
彼女のうちは、横浜の、太田初音町はつねちょうの高台にあって、彼女の書斎の二階からも、下の広間の椽側からも、関内かんないのいらかを越して、海が遠くまで見えるのを思ったりしながら、わたしは
朱絃舎浜子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
呉用はほっとしながらも、わざと悠々、関内かんないへ入って行く。たちまち、目もあやに織られるばかりな大名府の殷賑いんしんな繁華街が果てなくひらかれ、ともすれば、李逵りきは迷子になりそうだった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
赤塗のわだちはれきろくと関内かんないの文化街を真っすぐに疾走した。
かんかん虫は唄う (新字新仮名) / 吉川英治(著)