“趨向”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
すうこう80.0%
すうかう20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
なぜならば、かくばかり純粋な人の心の趨向すうこうがなかったならば、社会政策も温情主義も人間の心には起こりえなかったであろうから。
広津氏に答う (新字新仮名) / 有島武郎(著)
従ってぼくのしごとは学界の趨向すうこうにも世間の風潮にもかかわりはなく、ぼくひとりの心の動いてゆくままにしたことである。
学究生活五十年 (新字新仮名) / 津田左右吉(著)
巧に国民の趨向すうかうに投じ、つまびらかに其の傾くところに従ひ、或意味より言はゞ国民の機嫌を取ることを主眼とするてきの思想家より多くを得る能はず。
而してくの如き理想を以て果して今の我が国民に普遍なる特質なりと言ふを得べきか。けだし我が社会は今や新旧過渡の期に際して挙世の趨向すうかうに迷はんとす。
国民性と文学 (新字旧仮名) / 綱島梁川(著)