“貞光口”の読み方と例文
読み方割合
さだみつぐち100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
途中、お十夜の用で、川島に一日あまり費やしたにしても、かれらの一行は、やがて貞光口さだみつぐちから塵表じんぴょうの巨山を仰いでいるに違いない。
鳴門秘帖:05 剣山の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
けれど、貞光口さだみつぐちから難なくここへ来た三位卿の一行と、道なき裏山の、それも山番の目を忍び忍びくる彼とは、時間にして半日、嶮路けんろの不利にしてだいぶな差がある。
鳴門秘帖:05 剣山の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ただわずかに弦之丞の誘惑を感じるのは、最難関と思われる貞光口さだみつぐちの木戸を斬り破って、徳島の城下へまぎれこむ。——だが、剣は守るべく、頼るに絶対のものではない。
鳴門秘帖:05 剣山の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)