豪気ごうき)” の例文
旧字:豪氣
「然し馬鹿に豪気ごうきな人も居るもんだな。だから犬の野郎いつまでもくたばらねえんだ。そこにいくと人間が一番可哀そうだぜ。」
掠奪せられたる男 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
「泰軒長屋か。ほんとだ。何か事がありゃア、あの先生を押し出しゃあ即座にピタとしずまろうてもんだから、豪気ごうきなもんよなあ」
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
一時の豪気ごうきは以て懦夫だふたんおどろかすに足り、一場の詭言きげんは以て少年輩の心を籠絡ろうらくするに足るといえども、具眼卓識ぐがんたくしき君子くんしついあざむくべからずうべからざるなり。
瘠我慢の説:02 瘠我慢の説 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
天下兵馬の統領たる本来の面目を失わないのは豪気ごうきなものです。
「わたしの働きで五十両? そいつあ豪気ごうきですね。五十両まとまった、あのズシリと重いところは、久しく手にしませんが忘れられませんね。で、殿様、いってえなんですい、その仕事ってのは?」
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)