象山しやうざん)” の例文
幕末の志士、佐久間象山しやうざんは、あゝいふ気象の激しい人に似合はず、懐中ふところにはいつも鏡を忍ばせてゐた。
ある時佐久間象山しやうざんが何かの用事で太郎左衛門を訪ねて来た事があつた。二人とも久し振に会つた所で、食物くひものや女の噂をする方でも無かつたから、談話はなしは手つ取り早く済んだ。