“蟀谷”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こめかみ95.7%
こみかみ4.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
にも拘らず、顔の上半分が妙に老けていて、骨っぽい額に曇りを帯び、蟀谷こめかみの皮膚がゆるんで皺を寄せていた。鼻と眼とに特長があった。
反抗 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
蟀谷こめかみのところへ紫色の頭痛こうなんぞをって、うるんだ目付をして、物を思うような様子をして、へえ前の処女おぼこらしいところは少許ちっともなかった。
藁草履 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
蟀谷こみかみのあたりをぴくぴくさせて、プツリと鯉口切りながらにじり出たのを、片手にふわりふわりと長い釣の道具を打ち握ったままで、笑い笑い割って這入ったのはわが退屈男です。