“蘭燈”のいろいろな読み方と例文
新字:蘭灯
読み方割合
らんとう91.7%
ぼんぼり8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
吉原の万字楼の東雲しののめの部屋に、夜明け方、宇津木兵馬はひとり起き直って、蘭燈らんとうもとに、その小指の傷を巻き直しています。
大菩薩峠:21 無明の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
二つの灯りのうち、小さい寝室の蘭燈らんとうだけを残して、閻婆えんばはふッと灯を吹き消し、やがてコトコト階下へ沈んでしまった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
蘭燈ぼんぼりにてらされて、長い廊下を歩いていって、しずかな、清らかな美しいお顔を見ると、全くこの世の人ではない気がしたといわれた。そして、どうしてゆかないのかと、再び問われた。
九条武子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)