蘭学らんがく)” の例文
蘭学らんがくしゅぎょうというのは、さきにれいがないし、ぐあいがわるい。砲術ほうじゅつしゅぎょうにいきたいというねがいにしたほうがよい。」
蘭学らんがくの先駆者たちがたった一語の意味を判読し発見するまでに費やした辛苦とそれを発見したときの愉悦とは今から見れば滑稽こっけいにも見えるであろうが
読書の今昔 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
藤野先生も最初の授業の時に、杉田玄白の蘭学らんがくの苦心を教えてくれましたが、あなたは、あの時、——
惜別 (新字新仮名) / 太宰治(著)
新しい蘭学らんがくも、西洋兵学も、砲術も、あらゆる新知識をたくわえて帰って来たばかりか、家すじも、平四郎と比較にならないし——何よりは又、彼は美貌で挙止も正しく、品行もよかった。
夏虫行燈 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、諭吉ゆきちちからをほめてくれました。これで、蘭学らんがく大阪おおさかのほうがすすんでいたことがわかり、諭吉ゆきちは、こころなかでほっとあんしんしました。
それは安政あんせい五(一八五八)ねんあきのことで、諭吉ゆきちは二十五さいになっていました。こんど蘭学らんがくじゅくをひらくことになったから、その先生せんせいになってほしいというのです。