薩埵峠さったとうげ)” の例文
東海道の薩埵峠さったとうげの倉沢であわびを食った時からでございますがね、その時から、あいつは無暗に、私にたてをついてみたがるんで、私が三里歩けば
大菩薩峠:18 安房の国の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
右の方へは三保の松原が海の中へ伸びている、左の方は薩埵峠さったとうげから甲州の方へ山が続いている。前は清水港、檣柱ほばしらの先から興津おきつ蒲原かんばら田子たご浦々うらうら
大菩薩峠:07 東海道の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
机竜之助が東海道を下る時、裏宿七兵衛うらじゅくしちべえはまた上方かみがたへ行くと見えて、駿河するがの国薩埵峠さったとうげの麓の倉沢という立場たてばの茶屋で休んでいました。ここの名物は栄螺さざえ壺焼つぼやき
大菩薩峠:07 東海道の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
七兵衛ふりかえると、店先でとろろ汁を食べているのは、薩埵峠さったとうげで競争をしかけた、銀ごしらえの変な男。
大菩薩峠:07 東海道の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)