“薄絹”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うすぎぬ90.9%
うすもの9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何故ならあの婚禮の衣裳の一揃ひとそろへ——眞珠色の服、奪つてきた旅行鞄から下つてゐる霞のやうな薄絹うすぎぬの被物などは私のものではないのだ。
どうやら渡り終った所でその二人は荷物をおろした。私はその人々に礼物としてチベット流のカタというものをった。これは白い薄絹うすぎぬです。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
同じ船の中の水夫の姿さえ、薄絹うすものの奥にあるようだ。朦朧もうろうとして見究められぬ水を見ようと覗いて見ても、湖水の蒼い水の代りに、乳色の濛気もうきを見るばかりだ。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)