自身じぶん)” の例文
ながれと一しよわたしそばにおいでなさいといふてくれるし、まだ/\そればかりでは自身じぶんしたやうぢやけれども、こゝに我身わがみ我身わがみ言訳いひわけ出来できるといふのは、しきり婦人をんな不便ふびんでならぬ
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
もつなればかへつて親に話せし上否々いや/\夫も自身じぶんの口から斯々なりとは言惡いひにくし如何はせんとおいつ思ひまはせば廻すほど我身ながらにもどかしく最早もはや花見に行可く氣もあらねば此方へ歸りかゝるに和吉は狼狽あわてて袖を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)