耳馴みみな)” の例文
古代のいまかつて称揚せざる耳馴みみなれぬ文句を笑うべきものと思い又は大体を評し得ずして枝葉の瑕瑾かきんのみをあげつらうは批評家の学識の浅薄なるとその雅想なきを
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
何でもあれは秋の半ば時分であったが、或る日、ようよう夜が明けたばかりの頃、眠っていた庄造は「ニャア」「ニャア」と耳馴みみなれたき声に眼を覚ました。
猫と庄造と二人のおんな (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)