絨毯じゆうたん)” の例文
壁紙を張つた壁や絨毯じゆうたんを敷いた床を見せて、明るい空色の更紗木綿さらさもめんの窓掛の間にし込んだとき、寢室は美しい小さな部屋に見えた。
樫材の床には絨毯じゆうたんを敷いてあるので、全體の感じは應接間と廣間の奇妙な寄せ集めであつた。
へやの中には、三方の壁に、いろんな武器がいつぱいかゝつてゐて、方々に、いろんな骨董品こつとうひんが並んでゐて、その真中まんなかに、赤い絨毯じゆうたんの上に、額に角みたいな長いこぶのある大男が、あぐらをかいて
金の猫の鬼 (新字旧仮名) / 豊島与志雄(著)
いつも鎧戸よろひどおろしたまゝの、二つの大きな窓には、同じ色の帷帳カアテン花綵飾はなづなかざりがたるんで、半分覆うてゐた。ゆか絨毯じゆうたんも紅く、寢臺の足許の卓子テエブルにも、眞紅まつかきれが掛かつてゐた。
この水盤の傍に絨毯じゆうたんを敷いて坐つてゐるのは、肩掛を※ひ、頭には頭被タバアンを被つたロチスター氏であつた。彼の黒い眼と淺黒い顏の色と囘教徒フイ/\けうとのやうな顏立かほだちとが、その衣裳にしつくり合つてゐた。