経過たつ)” の例文
旧字:經過
それから二月経過たつと磯吉はお源と同年輩おなじとしごろの女を女房に持って、渋谷村に住んでいたが、矢張やはり豚小屋同然の住宅すまいであった。
竹の木戸 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
かう云ふ問答を二三度繰り返してゐるうちに、いつの間にか半月許り経過たつた。三四郎の耳は漸々ぜんぜんりものでない様になつて来た。すると今度は与次郎の方から、三四郎に向つて
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
時は空しく経過たつて障子の日晷ひかげ一尺動けど尚見えず、二尺も移れど尚見えず。
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)