“籠釣瓶”の読み方と例文
読み方割合
かごつるべ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
佐野治郎左衛門の芝居を見ますと、「籠釣瓶かごつるべはよく切れるなあ」という科白せりふがありますがあの刀もたしか村正だったと思います。
猫と村正 (新字新仮名) / 小酒井不木(著)
無残にも小豆あずき大の赤黒い痘痕あばたが、籠釣瓶かごつるべの佐野次郎左衛門で、会員達の好奇心も一ぺんにさめて、思わず顔をそむけることも少くはありません。
法悦クラブ (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
村正の刀は十年前に或る浪人から百両で買ったもので、持ち主は家重代いえじゅうだいだと言った。水も溜まらぬ切れ味というので、籠釣瓶かごつるべという銘が付いていた。
籠釣瓶 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)