端下はした)” の例文
この下屋敷には、大町備前のほかに、侍が七人いるほか、男は小者だけで、あとは奥女中十三人、おすえ端下はした四十七人という、女ばかりの生活であった。
ありとあらゆる端下はした仕事をして、臺所の殘り物、酒場のしたみを頂戴して肥るという徒輩である。
駅伝馬車 (旧字旧仮名) / ワシントン・アーヴィング(著)
今から思えば嘘のようでもあるが、その五十六銭がわれわれに取っては相当の大金で、僕は五十銭しか持っていないから端下はしたの六銭は君が出してくれ給えなどと言うようなこともあった。
明治劇談 ランプの下にて (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
近よせもしなかったし、それからあとも同じよ、あの人は女中やお端下はしたにまで騒がれているけれど、いつもきちんと折目を正して、女になんか眼もくれやしないわ
いつもの事で、珍らしくないと思いながらも、鎌髭を食いそらした奴どもが怖い伯母御に縮み上っている、無邪気な子供らしい様子が堪らなくおかしいので、お仙は端下はしたない声をあげて笑った。
番町皿屋敷 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
どんな必要があって五千両ばかりの端下はした金を取ることがあろう、——村の方たちにも伺いましょう、名誉ある武藤の家柄としてかりにもそんな事があると思いますか
その端下はしたないのを小坂部は眼で叱って、さらに眇目の男をきっと眺めた。
小坂部姫 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
ここがお端下はしたで、向うに三つばかりなんに使うのかわからないお部屋がござります、へい、この廊下をこう曲りまして御接待、お控え、表のお客間、一つおいてこれが御新造さま、次が同じくお寝間
風流化物屋敷 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
「いまお台所を見て来たんですよ」と彼女は云った、「おかまなべびてるしおひつは乾いてはしゃいでるし、ほこりだらけでごみだらけで、空き屋敷みたようでした、御家来もお端下はしたもいないんですか」
あだこ (新字新仮名) / 山本周五郎(著)