けつ)” の例文
「これですか、親分、——これは、『十四経和語抄きょうわごしょう』にもない、六百五十七けつの外の、禁断の鍼ですよ、親分」
「やむをえませぬ。下世話の金言、もう一つお聞かせいたしましょう。千丈の堤もありの一けつ……」
剣侠受難 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
投げた剣は侍臣を仆し、その者は、七けつから血をながして即死しているのに、孫策の眼には、なお何か見えているらしく、祭壇を蹴とばしたり、道士を投げたりして暴れ狂った。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「おれがおらんと、又けつを覗う馬鹿もの共が来るから、用心しておれ」
ヰタ・セクスアリス (新字新仮名) / 森鴎外(著)
「雲のあわやから鬼がけつん出して縄で縛るよなをたれた」
ヰタ・セクスアリス (新字新仮名) / 森鴎外(著)