“穢苦”の読み方と例文
読み方割合
むさくる100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
月代さかやきの伸びた荒くれ男どもは本職の渡世人らしく、頬冠りや向う鉢巻で群がっている穢苦むさくるしい老若は、近郷近在の百姓や地主らしい。
名娼満月 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
楽声を聴いて心を悦ばせるには、上品でなくてはならないというのではないが、いかにも穢苦むさくるしい感じを与えられた。下卑げびていたこともいなまれなかった。
豊竹呂昇 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
穢苦むさくるしい六疊室の、西向の障子がパッと明るく日を受けて、室一杯に莨の煙が蒸した。
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)