“碁石”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ごいし88.9%
いし11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
僕はいい気味で、もう一つ八っちゃんの頬ぺたをなぐりつけておいて、八っちゃんの足許あしもとにころげている碁石ごいしを大急ぎでひったくってやった。
碁石を呑んだ八っちゃん (新字新仮名) / 有島武郎(著)
叔父の腹心たちは、碁石ごいしのように、四方に立って、囲みの形を取っていた。——天蔵の顔は見ているまに、あおくなった。
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
大きな碁盤には例の通り、黒と白の木で作った碁石いし代りのものが、二三十並んでいる。黒はどこへ打っても、すぐ四三か四々が出来て勝てそうだ。
青服の男 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
澄々ちょうちょうたる碁石いしの音を楽しんでいるようにも見える。こうして何か考え事があるとき、盤に向って碁をもてあそびながら、その間に策を講ずるのが、この大岡越前守忠相のやり方だった。
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)