“矢筈”の読み方と例文
読み方割合
やはず100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
人々がかたずをのんでみつめるまに、矢筈やはずつるにかけた蔦之助は、にきらめくやじりを、虚空こくうにむけて、ギリギリと満月にしぼりだした。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「あそこに茂った矢筈やはずぐさが、兎角とかくそこらにはびこりますが、いささかのこしてそのほかを刈りとりましてよろしゅうござりますか?」
艶容万年若衆 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
ただならぬ狼狽ろうばいの影が差したけれども、「いやガリバルダさん、やじり矢筈やはずを反対にしたら、たぶん、弩のいとが切れてしまうでしょうからな」
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)