“省線”の読み方と例文
読み方割合
しょうせん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私は立上ると、その足で附近の省線しょうせん電車の駅へと急いだ。鎌倉かまくらの海岸近くに住む深山木の家を訪ねる為であった。
孤島の鬼 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
今回省線しょうせん電車内に起りたる殺人事件は、本職を始め警視庁を愚弄ぐろうすることのはなはだしきものにして、爾来じらい極力きょくりょく探索たんさくの結果、此程このほどようやく犯人の目星めぼしつかむことを得たるを以て
省線電車の射撃手 (新字新仮名) / 海野十三(著)
省線しょうせん電車の往復するのがく見える硝子窓ガラスまどの上には「天佑平八郎書てんゆうへいはちろうしょ」とした額を掲げ、壁には日本と世界の地図とを貼り、机の傍の本箱には棚をことにして洋書と帙入ちついりの和本とが並べてある。
つゆのあとさき (新字新仮名) / 永井荷風(著)