盗取ぬすみと)” の例文
旧字:盜取
それを盗取ぬすみとりました者をたずねましたらかたきの様子も分ろうかと存じますが、仮令たとえ讐が知れましてもかぼそいわたくしが親の讐を討つことは出来ませんから、旦那様へ御奉公に上って居りましたら
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
是は芝赤羽根あかばねの勝手ヶ原の中根兵藏なかねひょうぞうという家持いえもち町人の所へ忍入り家尻やじりを切って盗取ぬすみとった八百両の内の古金で、皆此の通り三星の刻印の有る古金で有るによって、其方そちが唯貰ったでは言訳が立たぬ
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
それではどうも折角の心入こゝろいれも無になります、御意には入りますまいが、元より尊君の様なる正道潔白なるお方に差上げまするには、盗取ぬすみとりました穢れた金銀をもって求めました酒肴さけさかなではございません