益雄ますお)” の例文
夕月がして虫が鳴いていた。益雄ますおはその虫の声に耳を傾けながら跫音あしおとをささないようにと脚下あしもとに注意して歩いていた。そこにはすすきの穂がありくぬぎの枝があった。
草藪の中 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)