“畛域”の読み方と例文
読み方割合
しんいき100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今はもはや、歴史的には意義のあるこの称呼とそれによって作られた人為の畛域しんいきとに拘泥すべき時ではない。
その畛域しんいき内に池田氏の墓が数基並んで立っていたことを記憶している。墓には多く誌銘が刻してあった。然るに近い頃に嶺松寺は廃寺になったというのである。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
抽斎は『老子』を尊崇そんそうせんがために、先ずこれをヂスクレヂイにおとしいれた仙術を、道教の畛域しんいき外にうことをはかった。これは早くしん方維甸ほういでん嘉慶板かけいばんの『抱朴子ほうぼくし』に序して弁じた所である。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)