生菩薩いきぼさつ)” の例文
唐の薛調、姿貌端麗しぼうたんれいなり。人よんで生菩薩いきぼさつという。——衛玠また美容秀麗なり、予章よしょうにしたごうて都下にきたる。人聞きおよびて、観る者、道にふさがりてかきのごとし。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
本願寺の生菩薩いきぼさつさまが来られるときいて有頂天うちょうてんになり、座ぶとんはそろえて、緞子どんす、夜具類はちりめん、ふすまをはりかえさせ、調度は何もかも新しく、善つくし、美を尽さねばならぬときめた。
柳原燁子(白蓮) (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)