環視みま)” の例文
愕然がくぜんとして文三が、夢の覚めたような面相かおつきをしてキョロキョロと四辺あたり環視みまわして見れば、何時いつの間にか靖国やすくに神社の華表際とりいぎわ鵠立たたずんでいる。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
漸くの事で笑いをとどめて、お勢がまだ莞爾々々にこにこと微笑のこびり付ているかおもたげてそばを視ると、昇は居ない。「オヤ」ト云ッてキョロキョロと四辺あたり環視みまわして、お勢は忽ち真面目まじめな貌をした。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
フト何か憶出したような面相をしてキョロキョロと四辺あたり環視みまわした。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)