煩悩児ぼんのうじ)” の例文
元来が、煩悩児ぼんのうじであり、情痴においては、自分を制御せいぎょしたり、かくせない一面を、生れながら持っている大凡人だいぼんじんである。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
十年先に生れながら、野僧なども、まだまだ、禅などと話しかけられると、背すじが寒い。——だがふしぎと、世間がこの煩悩児ぼんのうじをつかまえて、法を聴聞したいの、教えを乞いたいのという。
宮本武蔵:07 二天の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「否、否。——丞相はそれほど甘い煩悩児ぼんのうじでもないよ」
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
人はそうも見ようが、彼は由来、煩悩児ぼんのうじである。
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
呂布も、煩悩児ぼんのうじであった。
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)