“無間”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
むげん82.4%
むけん17.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「ねえ、あなた、どうかまあ、落着いてくださいよ。霊のいられるところと現世との間に、無間むげんのへだたりがあるということをですなあ……」
雲の小径 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
帆綱を握つて身を支へ、まなじりを決して顧睥こへいするに、万畳の波丘はきう突如として無間むげん淵谷えんこくと成り、船幽界いうかいに入らむとして又たちまちに雲濤うんたうに乗ぜんとす。
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
や。行は一念十念むなしからずと信じて。無間むけんに修すべし。一念なおむまる。いかにいわんや多念をや
法然行伝 (新字新仮名) / 中里介山(著)
無間むけんの地獄に堕ちるように、聖道門しょうどうもんのほうではいうが、われわれ他力本願の念仏行者は、決して悪人といえども、それがために、憎むこともできない、避ける必要も持たない。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)