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無辺
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むへん
ふりがな文庫
“
無辺
(
むへん
)” の例文
旧字:
無邊
ぼくはこんなことを考えながら望遠鏡をとって東のほうを熱心にながめた、
双眸
(
そうぼう
)
のふるかぎりはただ
茫々寂々
(
ぼうぼうじゃくじゃく
)
たる
無辺
(
むへん
)
の大洋である。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
しかし……しかし
伊那丸
(
いなまる
)
さまは大せつな
甲斐源氏
(
かいげんじ
)
の
一粒種
(
ひとつぶだね
)
、あわれ八
幡
(
まん
)
、あわれ
軍
(
いくさ
)
の神々、力わかき民部の
采配
(
さいはい
)
に、
無辺
(
むへん
)
のお力をかしたまえ
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
犇々
(
ひしひし
)
と身に迫って来るのを感じる、声を限りに叫んだが、
反響
(
エコー
)
は岩の空洞よりオーイと返すのみ、自分は友を呼ぶ、反響は自分を冷嘲する、
寥廓
(
りょうかく
)
無辺
(
むへん
)
の天の一角を
彷徨
(
さまよ
)
うて
奥常念岳の絶巓に立つ記
(新字新仮名)
/
小島烏水
(著)
自然界の
平衡状態
(
イクイリプリアム
)
は
試験管内
(
しけんかんない
)
の
科学的
(
かがくてき
)
平衡
(
へいこう
)
のような
簡単
(
かんたん
)
なものではない。ただ一種の小動物だけでも、その
影響
(
えいきょう
)
の
及
(
およ
)
ぶところははかり知られぬ
無辺
(
むへん
)
の
幅員
(
ふくいん
)
をもっているであろう。
蛆の効用
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
教をきかで、
無辺
(
むへん
)
なる神に
憧
(
あこが
)
るゝ事なくば
海潮音
(新字旧仮名)
/
上田敏
(著)
▼ もっと見る
無辺
(
むへん
)
なる闇を見るごと。
寂寞
(新字旧仮名)
/
末吉安持
(著)
広量
(
かうりやう
)
無辺
(
むへん
)
啻
(
たゞ
)
円
(
まろ
)
う
全都覚醒賦
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
だが、ただ一
様
(
よう
)
にほうはいたる
巨浪
(
きょろう
)
が、
無辺
(
むへん
)
に起伏するのを見るばかりで、何者の影も見あたらなかった。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
宏大の
無辺
(
むへん
)
都城
(
とじよう
)
を営むに
海潮音
(新字旧仮名)
/
上田敏
(著)
東方の地平線上を
展望
(
てんぼう
)
するに、そこはいぜん
無辺
(
むへん
)
の海波びょうびょうとして天をひたしている、一
望
(
ぼう
)
目をさえぎるなにものもない、ぼくは胸底深くひめていた計画をはじめて発表した。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
無
常用漢字
小4
部首:⽕
12画
辺
常用漢字
小4
部首:⾡
5画
“無辺”で始まる語句
無辺際
無辺際空
無辺光
無辺空際