火葬場やきば)” の例文
長病ながわずらいの少年が——火葬場やきばくすりまでもらおうというものが、この夜寒に、——しかも重い病人に、荷物をもたせて、綿のはいったものもきせずに——
新井の薬師の帰りに、大久保へ出て野々宮君の家へ回ろうと思ったら、落合おちあい火葬場やきばの辺で道を間違えて、高田たかたへ出たので、目白めじろから汽車へ乗って帰った。
三四郎 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「ちっとも構やしない、火葬場やきばですもの。……寝酒ぐらいはいつでも飲ませる。」
卵塔場の天女 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
鷲津、丸根の黒煙は、火葬場やきばのようになお、彼方の空を焦がしていた。
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
春深し今日の火葬場やきばに立つ煙なみなみならず美しけれど
雀の卵 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
新井の薬師の帰りに、大久保へ出て、野々宮君のうちまはらうと思つたら、落合おちあひ火葬場やきばへんみちを間違へて、高田へ出たので、目白から汽車へ乗つて帰つた。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)