“濡羽”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぬれば75.0%
ぬれは25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
濡羽ぬればのような島田に、こってりと白粉の濃い襟足を見ると、ゾッとして、あこがれている脂粉しふんの里に、魂が飛び、心がもだえてきました。
大菩薩峠:21 無明の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
嫋々なよなよとして女の如く、少し抜いた雪のえり足、濡羽ぬればいろの黒髪つやつやしく、物ごしやさしくしずしずと練ってゆく蓮歩れんぽ
艶容万年若衆 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
果は濡羽ぬれは厚鬢あつびん水櫛みづぐしあてて、筈長はずなが大束おほたぶさに今樣の大紋だいもん布衣ほいは平生の氣象に似もやらずと、時頼を知れる人、訝しく思はぬはなかりけり。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
薔薇いばらみち、蹈めば濡羽ぬれはのつばくらめ
第二邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)